そういうわけで…
(どういうわけだよ!?)
監督のブログを更新するという役目を仰せつかったのですが、監督のブログの書き出しはいつも「みなさん今日は」でした。
これは、明らかに多くの人が見るであろうことを前提にした書き出しです。
監督は日本ラグビーフットボール協会時代から「石塚武生のラグビーノート」としてブログを書いています。
ある特定の情報を収集あるいは発信しようとしたときにホームページはとても有用なツールであり、その情報をもとに人が動くこともあるでしょう。
しかしながら、何かを訴えたいとか人の心までも動かそうとするとき…やはり、ブログのような本人の気持ちをダイレクトに表現できるツールの方が良いと思うのです。
監督は、いつもメールでブログの文章を送信してきましたが、添付ではなくメール本文で…です。
それを僕はコピペでいったんワードに写して読み、段落をつけます。
そのくらいで終わればいいいのですが…
監督からメールで送られてくる文章は誤字脱字がめちゃくちゃ多いんですよ!
それだけならまだしも…たまに訳のわからん文章になっていたりして…
断っておきますが、故人を罵っているわけでは決してありません。
むしろ、そんな監督からのメールが来るのを楽しみにしていましたから…
今でも僕のメールの受信箱には原文が残っていますので、たまに読み返してはクスッと笑える老後の楽しみの一つとしてとっておきます。
そして、一番やっかいなのが、タイトルをつけるという作業です。
監督は無題で送ってくるので…まあ、適当につけちゃえば…と言われればそれまでなのですが、性格的にそれができずにけっこうな時間を要して考えていました。
ちょっと捻ってやれとか…ウケを狙ったりとか…
そして、最後に画像がない場合は、ググるかなんかして画像を引っぱってきて貼り付けます。
この画像に関しても僕の趣味の世界に半分入り込んでいますので探すのに多くの時間を費やすこともしばしばでした。
あとはログインして僕が考えたタイトルをつけて修正したワードの文章をコピペして画像といっしょにアップしてめでたく終了です。
あっ、まだありました。
それが終わると常総学院ラグビー部のHP管理画面にログインして、最新情報に「監督のブログ更新しました!」みたいなことを入力してました。
他人が見るということを意識はしていても、監督のブログの多くは監督自身に言い聞かせるようなところがあったと思います。
それは、文章や図式にすることで頭の中を整理できることが往々にしてあることを監督は心得ていたのだと思います。
僕もそうです。
確かに感動したり共感したり時には癒されたりするブログはありますが、それは後からついてくるものであり、自分のために書くことが肝要だと思うのです。
ラガーマン石塚武生は何もしなくても多くの人の心に残ると思いますが、人間石塚武生の足跡はブログの中に残っていると思うのです。