監督はタグラグビー教室という形で全国の子どもたちのもとへ行っていました。
当たり前ですが、タグラグビーは本来ルールのあるゲームです。
しかし、僕の推測ですが監督はほとんどそのゲームまでは子どもたちに教えていないのではないかと思います。
タグラグビーではなく、タグラグビーの道具を駆使して「遊び」を子どもたちとしていたのではないかと…
もちろん何日間かやればゲームまでいけるでしょうが…
そして、最後は子どもたち全員のタックルを受けるという…まさに体当たりの指導です。
100人いれば100人のタックルを受けるわけですから、これはもう大変なことですよ。
例えば100人で4クラスの学校ならクラスの代表者を決めてタックルすれば4人ですむのに…
監督自身の体力と時間をも節約できたはずです。
(けっこう時間くいましたから…)
ですが、最後は必ず監督はひとりひとりタックルを受けるということです。
監督は以前言っていました。
子どもは転んだら泣いちゃう子もいます。
ましてや人に転ばされたら痛み以上に悔しくて泣いちゃうでしょ。
でもね、自分から当たりに行って弾き飛ばされれたなら…不思議と泣かないんですよ。
チャレンジってそういうことじゃないかな〜。
それでね…何が嬉しいって…あのタックルで僕に挑むときの子どもたちの目がその日、一番輝いているんですよ。
できることならこれからももっともっとたくさんの子どもたちのタックルを受けて欲しかった。
子どもに限らず、死んだような目で生きている大人たちにも伝えて欲しかった。
そして、監督は死ぬまで果敢に挑み続ける…正真正銘のタックルマンでした。