雑用係兼理事長の日記

NPO法人スポーツ健康支援センターな日々


僕は雨の東京競馬場にいました。
その日は秋の天皇賞があり…
テイエムオペラオーを一目見ておこうと思ったのです。


2000年は間違いなくオペラオーの年でした。
この年、8戦全て1番人気で1着という驚異の成績を残しています。
そのうちGIは天皇賞春、宝塚記念天皇賞秋、ジャパンカップ有馬記念の5戦…
しかも2着は天皇賞春以外はメイショウドトウ
馬券的には退屈な世紀末だったと思います。


21世紀に入ってからも人気は全て1番で…
有馬記念で引退するまで15戦連続の1番人気だったのです。
生涯成績は26戦14勝…
そしてその26戦全て騎乗したのは和田竜二唯一人なのです。
幸せな奴…。



その日の昼前に東京競馬場に到着した僕は…
まず6レース目くらいのパドックに向かいました。
そして、そのパドックで懐かしい人に偶然出くわしたのです。
それは学生時代の先輩で、僕が「先輩!」と声をかけると…
「よう!お前こんなところで何してんだ?」と…


競馬場で会って何してるんだはねえだろ!?
と心の中でツッコミを入れつつ…
「先輩こそ何してるんですか?」と聞いてみると…
「お前バカか?競馬に決まってんだろ!」
じゃあ先に聞くなよお!と心の中でまたツッコミながら…
「ですよね。」と答えるわけです。


その後、先輩と行動を共にすることになって…
第9レースの精進湖特別(芝:2000m)が近づいてきました。
「お前、何からいくんだ?」
実はこのレースはもう電車の中で決めていたのです。
「パームシャドウで勝負しますよ。」


パームシャドウは10頭立ての8番人気でしたが…
シーキングザパールが勝ったNHKマイルで4番人気にまでなった馬で…
前走のマーガレットSで馬券を取らせてもらっていたのです。
NHKマイルの結果は7着でしたが… (-_-;)
そのパームシャドウという名前を久しぶりに目にして…
運命的なものを感じていたのです。


「だからお前は下手なんだよ。」
先輩は理由も聞かずにバッサリと切り捨てました。
「そうですか?馬場悪いし…
そろそろ来そうな気がしますよ。来たらデカいっすよ。」
「ない、ない。もしも勝てたら帰りに何でも奢ってやるよ。」


僕はパームシャドウの単複1000円ずつと…
1番人気のフサイチランハートとの馬連1000円の計3000円としました。
結果…
勝ったのはフサイチランハート
そしてパームシャドウは…何と…ビリでした (T_T)


先輩はこれでもかというドヤ顔で…
「な…だから言っただろ。」と言いながら…
的中馬券(フサイチランハートマイネルチャージの馬連5000円)を見せました。
1番人気と2番人気のガチガチですが当たりは当たりです。


雨の中の天皇賞は傘でほとんど見えませんでしたが…
テイエムオペラオー単勝だけは辛うじて的中となり…
先輩と東京競馬場を後にして…
先輩は何千円かの黒字となったようで飯を奢ってくれたのです。


久しぶりに会ったのに近況などには一切触れずに…
ただただ馬の話をし続けて店を出る時間となりました。
先輩が会計をしようとポケットから財布を取り出したとき…
何かの紙切れが一緒に出てきて床に落ちました。
よく見るとそれは馬券だったのです。


先輩は気が付いていないようで…
僕はその馬券を拾って先輩に渡そうとして愕然としました。
何と!パームシャドウの複勝…しかも3000円!


僕はとっさにその馬券をポケットにしまい込んで…
どうせハズレているんだ。見なかったことにしようと…
ポケット中で握り潰しました。
そして、僕はこの先輩に一生ついていこうと決めたのです。
(あれ以来、会っていないけど…)


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