雑用係兼理事長の日記

NPO法人スポーツ健康支援センターな日々


右の画像は公民館から見た土浦小学校の皇帝です。

失礼!校庭です。

サッカー少年団が練習していますね。

たまに点とるFC…じゃなくて「たまきタートルFC」です。

もうすぐFIFAワールドカップが開催されますが、ドッカ〜ンと部員が増えるかもしれません。(ねえな。)


この物語も次が最終回で…ワールドカップ前に終わって本当に良かった。

実はタイトルもずっと仮題のままだったのです。

「馬の恩返し」…ってそのまんま…っていうか明らかに鶴の恩返しのパクリでした。


                   白柵の下の刈られない芝(9)


柴崎はまた走った。


ブルーアイズになるべく近づいて…フェンスによじ登って見るともう競走馬専用の救急車輌が到着していた。


居ても立ってもいられなくなりフェンスを越えて白い外ラチをくぐってターフに入ったときに警備員に取り押さえられてしまった。


「ひょこたん!!」


柴崎は力の限り叫んだ。

ブルーアイズはその声に確かに反応して柴崎の方を見た。

鞍とゼッケンが外されてやっとの思いで立ち上がり救急車輌に乗り込もうとしたときにブルーアイズは右前足を引きずりながらゴールの方を振り返った。

その右のお腹にはくっきりと白いひょうたんが浮かび上がっていたのだった。


ブルーアイズは柴崎をじっと見つめていた。
それは昔のまま、深い青にも似た真っ黒でやさしい瞳だった。


救急車輌が去ってゆくのを呆然と見送ると冬の中山競馬場に黄昏が迫っていた。


柴崎はそれからどうやって店に帰ったのかほとんど記憶がなかった。

記憶にあるのは係員に連れられて初めて大口払い戻し窓口に行ったこと…
最終的にオッズは96倍となっていたがそれでも2000万円以上の大金を手に入れたこと…


店に帰った柴崎はカウンターに腰かけてあの不思議な夜の出来事を思い出していた。

「確かにこの席に青井ひとみ…ひょこたんは座っていた。」

ふと見ると明らかに自分のものではない長い髪の毛が落ちていて拾い上げてみると…それは馬の鬣のようにも思えた。


それでもまだ現実と夢の狭間を漂っているような不思議な感覚で…

積み上げられた札束だけが紛れもなく現実なのだがそれがかえって空虚なものと感じられた。


「もうすぐ今年も終わる。たぶんこれで年が越せる。」


そう呟いた瞬間、柴崎の目からは涙が溢れ出した。


つづく…けど次回最終話


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