乳離れした2ヶ月目で辺境の地土浦にやってきた。
(富岡市の方が田舎だよ。絶対!)
生まれて初めてクルマに乗せられたときは掌サイズさ。
(パーキングエリアのおばさんに猫と間違われたからね。)
(正直どっちがお前か今じゃわっからねえぞ。)
あれから4年かあ…。
甲斐犬は「生涯一主他人になつかず」と言われているんだ。
なので…ペットショップにはいないし…大きくなってから飼われることもない。
そんな甲斐犬だけど…オレはフレンドリーだと自分でも思うぜ。
大人しいし…言うこともまあまあきくだろ?
米粒ひとつでもちゃんと待っているし…って何てひどい飼い主なんだああ!
だからさ…
誕生日プレゼントくれええ!
と…言いたげな目でアオに見つめられましたが…
「そんなのねえし…」
とか何とか言っちゃって…サプライズがあるんでしょ?
そうだ。そうに違いない!と確信したウルウルした目で僕の方をみていましたが…
「ねえよ!…つうか…お前の誕生日すっかり忘れてたし…」
こうしてアオの4歳の誕生日は何事もなく過ぎて行くのでした。
めでたしめでたし…と。
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