僕たちは暗くなるまで外で遊んでいた。
あれは間違いなくスポーツだった。
現在の子どもたちがしているスポーツとの決定的な違いは…
ルールは自分たちで創り上げていったことだ。
5人だって野球はできることを今の小学生にそっと教えてあげたい。
ランナーを「透明人間」にすればいい…なんてことを今の子どもたちは考え付くのかな?
けんかもした。
当たり前のように…
だって審判なんていないんだから…
ストライク、ボールの判定で喧嘩しては
「もう絶交だかんな!」
という最大級の捨て台詞を吐いて別れた。
それでも次の日には何食わぬ顔でみんな集まってくる。
時間なんて決めないし決めたところで無意味だった。
ゲームセットはボールが見えなくなるか腹が減って動けなくなるか…
上手い子もいれば下手な子もいたけどみんながプレイヤーだった。
そうなんだ、みんなが真剣に遊んでいた。
プレイヤーがいる!
だから僕たちは間違いなくスポーツをしていた。